【4Gamer.net】 メーカー vs. 業者。RMTがはらむ問題と可能性をめぐる座談会 ―特集―

http://www.4gamer.net/specials/060426_rmt/060426_rmt_001.shtml

4Gamerでは今回,RMT業者であるジーエムエクスチェンジの代表取締役 宇田川慎之介氏と,ゲーム運営側であるハイファイブ・エンターテインメント 代表取締役 CEO 澤 紫臣氏を招いて,座談会形式でこの錯雑したテーマに挑むことにした。

澤氏:
 メーカーは,韓国企業なりどこなりからライセンスを受け,スタッフと機材を揃え,お金を掛けて事業を行っている。その中で我々が生み出す価値が,アイテムだったりゲーム内通貨だったりするわけです。そういう敷地で勝手にお店を広げられたら,企業としては「なぜ他人の庭で?」と言わざるを得ない。

メーカーの根底にあるのはこれですかね。

澤氏:
 一方で韓国に「R.O.H.A.N」というゲームがありまして,この作品は面白いことにRMT業者さんと正式に提携して「ゲーム内通貨やアイテムの取引はOKですよ」としている。韓国では現在,月額課金方式が不評であるにもかかわらず,プレイヤーはこの作品について月額課金方式を認めています。つまり,ゲーム内で稼いだものをRMTに投じて,月額料金分を回収するという,お金の流れを作ったわけですね。

(中略)

少し本題から離れたところに踏み込むと,R.O.H.A.Nでは賭博が可能になっています。ゲーム内通貨を賭けたトランプゲームに勝つと,賭け金の8倍とか10倍とかが手に入ります。
 RMTでゲーム内通貨を買って,ゲーム内のカジノでお金を増やす。それをRMTで売ってよいとなれば,RMT業者とゲーム会社が結託して賭博を開帳していることになります。それを現在,韓国の文化観光庁が問題視しているわけです。

いくらでもコピーできるものに価値を認めてお金を払うと言うのは俺には無理だなぁと。

澤氏:
 ゲーム内の通貨やアイテムについて,海外では資産として認める動きが出ていますけれど,僕は海外の裁判官のお勉強が足りないのではないかと思います。あくまで例えばですが,僕が明日サーバーのデータベースをリセットしたら,なくなっちゃうんですよ。これは,家に火を着けて燃やしましたというのとは,全然違う事態ですよね。

澤氏:
 でも,ゲーム内通貨の1単位が1円になったら,例えばそのゲームの運営会社を買収する海外企業が出てきたとき,大変なことになりますよ。何兆ものゲーム内通貨が,サーバーにあるわけですから(笑)。それを換金しようとか思ったりしたら。
 バーチャルマネーとリアルマネーがおおっぴらに接点を持ったら,ゲーム運営会社が造幣局より強くなりかねない。

裁判官の不勉強で現実社会の経済が崩壊するという話。

4Gamer
 話をちょっと戻させてください。サービス業の一種であると仮定するにせよ,しないにせよ,プレイヤーの心情についてはどうですか? ……すごく言葉が悪くて,おまけに極論で恐縮なのですが,麻薬の売人と変わらないですよね,宇田川さんの論理は。
 必要としている人はいっぱいいる。麻薬は法で禁じられているけど,オレは売ると。なぜなら,もっと悪い業者がいっぱい出てきて,末端価格が3倍になったら困るよね? とか,詐欺が出たら困るよね? とか。

今回の座談会についてはRMT業者側は周りを納得させられるような話をできてません。