SONYの気になる体質

http://news.livedoor.com/article/detail/5548979/

SONYは、ハード、ソフト、コンテンツ、さらにコンテンツを流通させたり、またオンラインでゲームを楽しむプラットフォームを持つ数少ない日本ブランドです。そのSONYが、ハッカー攻撃を受け、1億件超の個人情報が流出したことで苦しんでいます。

ところで、この事件を知ったときに、3つの出来事を思い出してしてしまいました。ひとつは、記憶にある人も多いと思いますが、SONY「ゲートキーパー事件」です。SONYの社内LANからブログに自社ライバル社製品の誹謗中傷を投稿していたことがIPアドレスから判明し批判が集中しました。
SONYはネットを情報戦の道具として使っていたこと、匿名性を利用して、ライバルにフェアでない誹謗中傷を行っていたことなど、その体質が疑問視されました。

もうひとつは、ウォークマンAシリーズの発売前に始まった「メカ音痴の女の子のウォークマン体験日記」でした。このブログの主人公が、届いたウォークマンを手にした写真をネットに公開したのですが、写真がタングステンハロゲンランプとスタンドを使って撮られたものだと見破られます。

ネットにSONYのあたかも素人が自発的に書き込んだと演じたブログで情報操作しようとしたことが流れ、また書き込み内容も不自然で、さらにアップルを誹謗中傷するともうけとれる内容もあったため、SONY側の「やらせ」に対して非難が殺到し、いわゆる炎上事件が起こったのです。

もうひとつの事件は、プレイステーションの誕生と成功に欠かせない人材であり、当時はSCEの社長であった久夛良木健氏が、PSPの設計に問題があったことを指摘された際に、「仕様に合わせて貰うしかない。世界で一番美しい物を作った。著名建築家が書いた図面に対して門の位置がおかしいと難癖をつける人はいない。それと同じこと。」(ウィキペディア)と発言して物議を醸したことがあります。

これらの事件に共通して感じられるのは、企業がひとつの人格として、消費者と向き合うのではなく、消費者は受身で企業が提供する製品やサービスをたんに消費する存在に過ぎず、その消費を拡大するためには情報操作をも行なってしまうという文化です。

おれがメイドインジャパンを信頼しなくなったのもゲートキーパー事件がきっかけだったなあ。
ステルスマーケティングが発覚すると好意的なイメージを持っていた人ほど反動が大きいので長期的に見るとリスクが大きいと思うんですけどねえ。